ゴールデンタイム、8時間は?
眠りの新・常識、教えます!

蒸し暑い夜が続いていますが、みなさんは毎晩ぐっすり眠れていますか? 8時間は寝ようと思ってたのに、なかなか眠れない。お肌のために眠りのゴールデンタイムは守りたい。そんな常識にとらわれればとらわれるほど、さらに眠れなくなっちゃう……なんて人もいるのでは。でも、あなたが思う眠りの常識、ほんとに正しいのでしょうか?
睡眠医学の第一人者がずばり解説! あなたの眠りの常識、ウソかホントか、チェックしてみて!

22時から深夜2時は、お肌のゴールデンタイムってホント?

【ウソ】
美肌ホルモンの分泌と寝る時刻は関係ありません。

細胞の修復などに関わる成長ホルモンは、皮膚の修復にも関わる美肌ホルモンでもあります。美肌ホルモンは、深い睡眠(ノンレム睡眠)の最中、入眠から約3時間の間に集中して分泌されます。つまり、深夜2時に寝ても、入眠から3時間ぐっすり眠れていればしっかり分泌されるのです。
大切なのは、深い眠りをとるための、まとまった睡眠時間。眠くもないのに22時に布団に入る、ソファでうたた寝を繰り返すのは×。美肌のために、きちんと布団に入ってしっかり眠りましょう。
 

週末の寝だめはダメってホント?

【ホント】
寝だめは、体内時計のリズムを乱し、休み明けの起床をつらくします。

平日朝7時に起きている人が週末に10~11時まで寝てしまうと、体内時計は一気に後ろにずれ、月曜7時に起きるのがつらくなってしまいます。できれば、休日も目覚まし時計をセットして、平日と同じ時間に起きること。
平日の睡眠不足を週末に解消したいのであれば、午前中の昼寝がおすすめです。例えば、起床後に朝食を食べ、活動して眠気が出てきた11時から昼過ぎまで、30分~1時間弱の昼寝を。こうすれば週明けの朝も気持ちよく起きられるはずです。
 

眠るときは、真っ暗にしたほうがいいってホント?

【ホント】
光は脳を刺激し、睡眠の質を落とします。

私たちの脳は、眠っている間もまぶたを通して光を感知します。照明をつけたまま寝ると、頭から布団をかぶるなど、無意識に光を遮る行動をするのは、脳が光の刺激をいやがるから。薄明かりがついた部屋は、ほぼ真っ暗の部屋と比べて睡眠の質が低下することは、比較実験でも証明されています。
寝るときは照明を落とし、遮光カーテンなどを使って真っ暗闇に近づけることが大切です。
 

熱帯夜、エアコンの冷房はつけっぱなしがいいってホント?

【ウソ】
ただし……そのほうがよく眠れるならOK。できれば、タイマーを上手に利用しましょう。

冷房をつけっぱなしにすると就寝中にかいた汗で体が冷え、睡眠の質を落とすことがあります。特に起きる前は体温が1日で最も下がっている状態なので、日中なら快適な温度でも寒いと感じて目が覚めてしまうことも。これを避けるために、タイマーを3時間や4時間でセットすれば、眠り始めの深い眠り(ノンレム睡眠)を快適な環境にでき、その後も冷えすぎないはず。このタイマーの時間は、住環境にあわせて調節してみてください。
強烈な熱帯夜なら、冷房ではなく、ドライ設定でつけっぱなしにするのがおすすめです。
 

朝型、夜型があるってホント?

【ホント】
朝型夜型は、遺伝的な影響が大きく、体質自体を変えるのは難しいといわれています。

とはいえ、自分は夜型と思い込んでる人も多いんです。「学生自体は朝寝坊夜更かしだったけど、就職後は毎朝6時起き」という人は、必要があれば朝型生活に戻れる「なんちゃって夜型」。目覚まし時計を使って朝早く起きる生活を続けても、朝型体質に変えられない「真の夜型」もいます。
では、「真の夜型」が朝型生活をするにはどうしたらいいのでしょうか? 朝型生活のコツは、「早寝早起き」ではなく「早起き早寝」。まずは早い時刻に起きることから始め、早朝から昼過ぎにかけての強い太陽光を浴びると、体内時計が徐々に早まり、徐々に朝型にシフトしてくれます。
 

ベストな睡眠時間が8時間ってホント?

【ウソ】
ベストな睡眠時間には個人差があります。誰もが8時間必要というわけではありません。

ベストな睡眠時間とは、目覚めときに、ある程度の満足感が得られ、日中眠くならず快適に過ごせる時間です。大半は6~9時間ですが、5時間より短いショートスリーパーも、10時間以上必要なロングスリーパーもいます。
8時間にこだわって早くに布団に入っても、なかなか眠れなければ、かえって睡眠の質は低下し、ストレスもたまります。睡眠時間を気にしすぎないこと。大切なのは、本人の睡眠への満足感です。

――参考文献『やってはいけない眠り方』(青春出版社)、『睡眠と覚醒 最強の習慣』(青春出版社)いずれも三島和夫著

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プロフィール

三島和夫

みしま・かずお/秋田大学大学院医学系研究科精神科学講座教授。医学博士。秋田大学医学部精神科学講座助教授、米国スタンフォード大学医学部睡眠研究センター客員准教授、国立精神・神経医療研究センター睡眠・覚醒障害研究部部長を経て、2018年より現職。日本睡眠学会理事、日本時間生物学会理事。参考文献の他にも『朝型勤務がダメな理由』(日経ナショナルジオグラフィック社)など著書多数

編集/リンククロス イラスト/ちべ 監修/三島和夫

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