自己肯定感を高めたい!
高い人ほど、幸せになれる?

自信が持てない、やる気が出ない、怒りが抑えられない……こうした感情を上手にコントロールする方法を専門家に教えてもらう「マインド講座」。今回のテーマは「自己肯定感」。
何をやってもうまくいかない、私は世間に必要とされていない……なんて、ネガティブな感情になることありませんか? もしかしたら、自己肯定感が低い状態なのかも。
自己肯定とは、自分の存在を自分で肯定すること。自分はかけがえのない存在だと思うこと。自己肯定感は、幸福度や成長にも大きく影響するのだとか。マインドフルネスの専門家が、自己肯定感を高める方法を教えてくれました!

目次

1
なぜ自己肯定感が低くなるの?
2
結果と思い込みに囚われすぎるな!
3
自己肯定感、こうして高める。
4
自分の評価を他人にゆだねるな!

なぜ自己肯定感が低くなるの?
SNSにハマっている人は要注意!

「自己肯定感」とは、その名の通り、自己を肯定している感覚のこと。自己肯定感が高い状態とは、本人が自分の価値を知り、自分の存在を認めている心の状態のことを指します。逆に、自分に価値がないと思いこんでいるときなどは、自己肯定感が低い状態と言えるでしょう。
自己肯定感は数値化できるものではなく、あくまでその人の感覚的なものですが、自己肯定感が高ければ、ポジティブな感情になり、何事にも前向きに取り組めるはずです。逆に、自己肯定感が低ければ、ネガティブな感情に支配され、やる気も出ず、どんな言葉をかけられても後ろ向きに受け取ってしまいます。

では、自己肯定感の低い人は、なぜ自己の評価を低くしてしまうのでしょうか? そこには「私らしさへの不理解」「他者評価への依存」「強い自己否定感」という3つの大きな要因がありました。

・私らしさへの不理解

よく「本当の自分の幸せを見つけよう」や「自分らしく生きよう」というコピーを見かけます。しかし、多くの人に、その本質が伝わっていないようです。「本当の自分」とはいったい何でしょうか? 「私らしさ」を本質的なところで理解していないと、自己肯定感は低いままになってしまいます。

・他者評価への依存

自分の評価を他人任せにしてしまっている人は、自己肯定感も他人によって上下してしまいます。例えば、SNSに「いいね」がつくことで喜び、「いいね」がつかないことで極端に落ち込んでしまう人などは、まさに自分の評価を他者にゆだねてしまっている状態と言えるでしょう。

・強い自己否定感

日本や欧米のエリート層に多いのですが、もとから「自己否定感」の強い人たちがいます。この人たちは、テストの点数や偏差値、受験や就活などによって常に他者と比較され、自分で自分に「OK」が出せない状態に陥り、「私はダメだ」「できていない」など、常にネガティブな感情に支配されてしまっています。

○○しなきゃ!という
思い込みに囚われてない?

今、社会の全体的な傾向として、自己肯定感の低い人が増えているようです。自己肯定感の低さの根底にあるのは、「恐怖」や「不安」です。「良い学校に入らなければいけない」「良い学校に入ったら、良い成績を取らなければいけない」「良い会社に就職しなければいけない」「会社で良い成績を出して出世しなければいけない」と、自己肯定感の低い人は延々とこの「○○○しなければいけない」という「恐怖」や「不安」に苛まれます。

例えば、会社で良い「結果」を出したとします。その時は、周りからも褒められ、自分を認めることもできるでしょう。しかし、会社はすぐに次の「結果」を求めてきます。やがて、「結果」を出せないことに対する「恐怖」や「不安」は募っていくでしょう。つまり、この人は、「結果」に対してだけでしか、自分を認めることができなくなってしまうのです。

いわゆる「doing(すること)」に対してしか「OK」が出せない状態です。結局、良い会社に入ることも、良い結果を出すことも、外部のモノサシの一つでしかありません。自己肯定感が高い人というのは、「doing(すること)」だけではなく、自分の存在自体、つまり「being(であること)」に対しても「OK」が出せる人なんです。

もちろん、「結果」を求めること自体は悪いことではありません。「結果」を求めるからこそ、人は勉強をして、努力をして、目標を達成し、キャリアアップすることができるわけです。それはそれで動機づけの要因になりますが、それだけでは、自己肯定感を高いまま維持していくのは難しいと言えるでしょう。

ネガティブな感情を見つめて、
自己肯定感を高める!

「自己肯定感」を高めるためにやってほしいのが、モチベーションを上げたい!の回で説明した、「書く瞑想」といわれる「ジャーナリング」。「私が本当に大切にしていること」などのテーマで、自分の内面にある価値観を深く自己認識し、ありのままの自分を受け入れ、ネガティブな感情の源泉を手放すことが効果的です。自己肯定しようとしても、つい自己否定をして、ネガティブな感情に邪魔されるからです。

まず、自分自身の根底にある「恐怖」や「不安」の源泉を知る必要があります。「自分は何に不安を感じているんだろう」「この焦燥感はどこから来ているんだろう」など、自分の内面を掘り下げる作業が必要です。

「ジャーナリング」の他にも、ネガティブな感情になった時点で、自分を掘り下げていく方法もおすすめです。

・ネガティブな感情を振り返ってみる

例えば、SNSで「いいね」が全然つかなかったとき、仕事でミスをして上司から怒られたとき。もしあなたがネガティブな感情になっていたら、「浮かない気分なのはなんでだろう?」「落ち込んでいるのはなんでだろう?」と考えてみてください。
どういう感情が湧いているのか、心がどう痛むのか、できるだけ詳しく深掘りすることで、「私はこういうことが怖いんだな」「ここに不安を感じるんだな」ということが見えてくるはずです。

・考え方を変えてみる

あなた自身の「恐怖」や「不安」が見えてきたら、その上で、こう考えてみてはいかがでしょうか。「恐怖や不安は結局、外部からもたらされるものに過ぎない」と。『いいね』がつかなくても、上司に怒られても、それはあなたの人格を否定しているものではありません。
「いいね」も上司からの叱責も、あくまで外部評価、他者評価であり、自分の存在の価値にはまったく影響を与えることがないと考えてみてください。仕事で怒られたとしても、それはあくまで「その仕事が否定された」だけの話であり、人格が否定されたわけではありません。

「私らしさ」って何?
評価の基準は自分にあり。

人は自身の評価を人にゆだねてしまいがちです。そして、その評価に対し、過剰に反応してしまいます。最近の20代~30代のビジネスマンは、上司から叱られると「全否定された」と思ってしまう人が多いそうです。上司はもちろん、全否定しているつもりなどなく、「この部分が足りなかったから、もっと頑張りなさい」と言っているだけです。

世の中には、人格を否定する勢いで怒りをぶつけてくる上司も存在しますが、もちろんそれはその上司がおかしいのであって、自分の人格が否定されたわけではないことを理解しておくべきです。

そして、評価の基準が自分にあり、自分の存在そのものを認めているのであれば、何を言われても「全否定された」とは思いません。

「私らしさ」の本質とは、自分の内部に基準を持っていることであり、自分を認めること。何があなたにとって、本当に「私らしい」のかを考えてみてください。いつも心をクリアにして、自分自身のあり方を見つめ、心をクレンジングしていく行為が自己肯定感を高め、キープしていくことにつながっていきます。

――参考文献『心のざわざわ・イライラを消すがんばりすぎない休み方 すき間時間で始めるマインドフルネス』(文響社)荻野淳也著

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プロフィール

荻野淳也

おぎの・じゅんや/一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティチュート代表。Googleで開発されたSIY(サーチインサイドユアセルフ)の認定講師。上場企業からベンチャー企業までを対象に、ミッションマネジメント、マインドフルリーダーシップ、マインドフルコーチングという軸で、リーダーや組織の本質的な課題にフォーカスし、その変容を支援。著書に『世界のトップエリートが実践する集中力の鍛え方 ハーバード、Google、Facebookが取りくむマインドフルネス入門』(日本能率協会マネジメントセンター)など。

文/山口智弘 イラスト/ミブチタカユキ 監修/荻野淳也(一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティチュート代表) 編集/リンククロス

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