耳の病気? 脳の異常?
不快な耳鳴りを改善したい!

めまい、生理痛、口唇ヘルペス、毛穴ケア、大人ニキビなど、女性が気になる身体の不調について、専門医に解決法を教えてもらう「女性のお悩み相談室」。今回のテーマは「耳鳴り」。実際には、音がしていないのに、何かが聞こえるように感じる。20~30代の女性に、そんな耳鳴りに悩む人が増えているのだそう。
そこで今回は、耳鳴りの解消法・予防法を、脳神経外科の名医が解説。耳鳴りの種類、原因、対処法や予防法をお教えします。一番大切なのは、耳鳴りの原因を突き止めることなんですって!

目次

1
耳鳴りの種類は4タイプ
2
耳鳴りの原因
3
耳鳴りの治療と改善法

耳鳴りに種類ってあるの?
症状も鳴り方もさまざま。

耳鳴りや難聴のトラブルを抱えている人は、年々増加傾向にあるそう。聴力が衰える高齢者だけでなく、20~30代の女性にも耳鳴りに悩む人が増えているといわれています。ひとくちに耳鳴りといっても、症状や聞こえ方、音の鳴り方は人それぞれ。主に、下記のようなタイプに分かれます。

  • 高音性耳鳴り…「ピーッ」「キーン」など金属音のような高い音が聞こえる
  • 低音性耳鳴り…「ゴーッ」「ブーン」など低い音が聞こえる
  • 単音性耳鳴り…「リーン」「プーン」など1種類の音だけが聞こえる
  • 雑音性耳鳴り…「ザーザー」「ジージー」など複数の音が聞こえる

耳鳴りの強さも個人差があり、同じ症状でもあまり苦痛でない人もいれば、夜も眠れないほどの苦痛に悩まされている人も。耳鳴りの症状は人によってタイプが異なるため、耳鳴りの種類や強さだけで病気を特定することは難しく、慎重な診断が欠かせません。

なお、耳鳴りは音を伝える経路の障害で起きるため、耳鳴りの患者さんのほとんどは難聴を伴っています。一方、平衡感覚をコントロールしている内耳や脳に障害が起きている場合は、耳鳴りと同時に回転性や浮動性のめまいが現れます。

耳鳴りの原因って?
耳か脳かで、受診先が異なる。

耳鳴りの多くは、耳か脳が原因といわれています。ただし、耳か、脳かで受診するべき病院は異なります。ポイントがずれた治療を進めると、なかなか治らないばかりか、症状の悪化も招きかねません。患者さんも自分の症状をある程度見極め、耳鳴りの原因を探ることが大切です。

片方の耳にだけ起こる耳鳴りの多くは、耳の障害が原因と考えられます。難聴を伴う耳鳴りの場合、慢性中耳炎、耳管狭窄症など、中耳の障害による病気が考えられます。さらに、回転性のめまいを伴う場合にはメニエール病、突発性難聴、外リンパ瘻、内耳炎などが疑われます。

内耳の病気は早期に治療を始めないと、難聴が進行して、聴力が戻らなくなる危険があります。気がついたら、すぐにでも耳鼻咽喉科を受診しましょう。

主に両側の耳に耳鳴りが生じ、体がふわふわする浮動性めまいや難聴、手足のしびれなどの神経症状を伴うときは、脳に何らかの障害が起きていると考えられます。耳鳴りを抱えている患者さんには、頭の中で雑音が鳴る「頭鳴(ずめい)」を訴える人も少なくありません。このような頭鳴症状は、若い女性に多い片頭痛が悪化した際に、異常な脳の過敏状態として現れることがあります。こうした症状のときは、脳神経外科や神経内科を受診しましょう。

耳や脳に異常がなくても、全身性の病気や生活習慣、自律神経の乱れ、過労やストレス、偏った食事、不規則な生活などが耳鳴りを引き起こすケースも。こうした症状のときは、かかりつけのドクターに相談してみましょう。

また、ヘッドホンやライブで大音量の音楽を聴いたり、カラオケで歌ったりした後に、内耳の細胞が障害され、強い耳鳴りが残ることもあります。たまにキーンと響く短い耳鳴りは、誰でも経験するものなので心配ないでしょう。

耳鳴りの治療は迅速に!
食生活と生活習慣で改善を。

耳鳴りは、さまざまな病気が原因で引き起こされます。問診や診察、検査で耳鳴りの原因となっている病気を突き止めたら、できるだけ早く治療を始めることが重要です。治療法は、処方薬、手術、音響療法など、その病気によって異なります。

耳鳴りを予防するには、生活習慣も大切。夜更かしや不規則な生活リズムは自律神経のバランスを崩し、睡眠不足は心身にストレスや疲れをもたらします。こうした生活が続くときに耳鳴りやめまいが起きやすくなります。毎日の就寝時間を決め、7~8時間の睡眠時間をキープすることが大切です。

食生活に配慮することも欠かせません。1日3食をできるだけ決まった時間に食べる習慣を身につけましょう。耳鳴りの症状をやわらげるのに役立つビタミンB群を積極的に摂取することも有効です。特に、ビタミンB12は神経の代謝を促す作用があり、耳鳴りや難聴、めまいの治療薬としても使われている栄養素です。レバー、しじみ、あさり、サンマ、イワシなどには、ビタミンB12が豊富に含まれています。

その他、ストレスへの抵抗力をアップするビタミンC、脳神経の興奮を鎮める働きのあるカルシウム、貧血予防に効果があるタンパク質などが不足しないよう、毎日の献立を工夫しましょう。コーヒーやお茶など、神経を興奮させるカフェインが入っている飲み物はほどほどに。

まとめ

  • ・耳鳴りの症状には、高音性、低音性、単音性、雑音性の4つがある。
  • ・耳鳴りの多くは、耳か脳の障害が原因。自律神経の乱れやストレスが引き起こすことも。
  • ・耳鳴りの原因を突き止めたら、すぐに治療を!
  • ・規則正しい生活習慣で予防することも大切。

――参考文献『図解 めまい・耳鳴り・頭痛の正しい治し方と最新医療』(日東書院本社)清水俊彦著

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プロフィール

清水俊彦

しみず・としひこ/東京女子医科大学脳神経外科頭痛外来客員教授および獨協医科大学神経内科臨床准教授。日本頭痛学会認定専門医、日本脳神経外科学会認定専門医。東京女子医科大学本院及び東医療センターのほか、汐留シティセントラルクリニック、小山すぎの木クリニック、伊豆大島医療センター、脳と心のクリニック(茨城)とマミーズクリニック(目黒区)でも診療を担当。今回の参考文献以外にも、著書多数。

編集/リンククロス イラスト/ちべ 監修/清水俊彦

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