現代人は必読!
ストレスを上手に解消するには?

便秘、大人ニキビ、口唇ヘルペス、毛穴ケア、生理痛など、女性特有の身体の不調について、専門医に解決法を教えてもらう「女性のお悩み相談室」。今回は、ストレスについて。仕事や人間関係で、ストレスがたまる。ストレスのせいで、イライラするし、体調もいまいち。そう感じている人も多いのでは。
ストレスとの付き合い方を、マインドフルネスにも詳しい心療内科の名医が解説。なぜストレスがたまるのか、ストレスがどんな症状を引き起こすのか、ストレスの解消法とストレスをためない考え方について、お教えします。読めばあなたも穏やかになれる?

目次

1
なぜ、ストレスがたまるの?
2
ストレスがたまると、どんな症状があらわれる?
3
簡単!すぐにできるストレス解消法。

なぜ、ストレスがたまるの?
そもそも、ストレスって何?

「ストレスって何ですか?」とあらためて問われると、的確に答えるのは難しいですよね。ストレス研究では、以下のように区別されています。

  • ストレッサー…「ストレスが大きい/強い」で表現される、状況の厳しさや負担の大きさ。
  • ストレス…「ストレスがたまる」で表現される、無理をした結果自分の中に起こる変化。
  • ストレス反応…ストレスがたまったときに、イライラしたり胃が痛くなったりするような、ストレスによってもたらされる心身の問題。

いいことも悪いことも含めて、人生で起きるさまざまな出来事がストレッサーとなります。とはいえ、同じストレッサーにさらされても、ストレスがたまる人もいれば、まったく平気な人も。個人差の背景には、体質、心理、日常の生活習慣など、さまざまな要因があります。

例えば、重要な仕事を任されたとき、「大変だ。こんな難しい仕事はできっこない」というふうに考える人と、「これは新しいスキルを身につけるチャンスだ」ととらえる人では、あきらかに前者のほうがストレス反応は大きくなります。

ストレスがたまると、
どんな症状があらわれる?

ストレスは、私たちの体にさまざまな影響を及ぼします。ストレスがたまると、脳の視床下部からの指令を受けた自律神経が全身の血管をギュッと締め上げ、血管が細くなって、血圧が急激に上昇します。そういったことが長年繰り返されると、血圧の高い人にとっては、脳出血、心不全、大動脈破裂などを引き起こす原因に。

さらに、風邪、じんましん、アレルギー、胃炎、頭痛、下痢、便秘、自律神経失調症、不眠症など、身近な不調もストレスが関係しているといわれています。

ストレスは大きく「頑張る系」と「我慢する系」に分けられます。「頑張る系」では主に体のストレス反応が強くなり、「我慢する系」では主に心のストレス反応が強くなります。

売上目標を達成しなくてはいけない、掃除・洗濯・料理などいくつもの家事を同時進行しなくてはいけない。こうした日常の課題を頑張ってクリアしている人が抱えるのが、「頑張る系」のストレスです。アドレナリンというホルモンが過剰分泌され、血圧が上昇。長時間労働、睡眠不足などが重なれば、体調をくずして何かしらの病気につながるのは当然かもしれません。

満員電車での通勤、苦手な上司や同僚との付き合いなど、何かに耐える状態を継続しなくてはいけないときにため込むのが「我慢する系」のストレスです。長時間続くと、コルチゾールというホルモンが分泌されつづけ、胃潰瘍、血糖上昇、免疫力低下などの原因になるとともに、トラウマ処理と関係する脳の海馬をむしばんでいきます。それが、落ち込み、不安、イライラ、不眠などを誘発します。

とはいえ、ストレスの原因をすべて取り除くことは不可能。ストレスをためこんで心と体をすり減らさないよう、ストレスと上手に付き合っていくことが大切です。

簡単!すぐにできる
ストレス解消法。

ここでは、手軽にできるストレス解消法として「呼吸の数を数える方法」をご紹介します。背筋を伸ばして行えば、緊張を緩める効果に加えて、元気を出して爽快感を高める効果も。

  1. 横になるか椅子にラクな姿勢で腰掛けます。
  2. 体の力を十分に抜き、姿勢に偏りがないようにしてから、ゆったりとした腹式呼吸をします。
  3. 「吸って、吐いて」で1、「吸って、吐いて」で2……というように、10まで数えます。
  4. 途中でいくつまで数えたかわからなくなったら、また1に戻って数え直しましょう。数えることに一生懸命になりすぎないよう注意してください。

あれをやらなくちゃと、今気になっていることが浮かぶと、いくつまで数えたかわからなくなります。そしたら、また1に戻ってください。これを1回あたり5分から10分、1日に1~2回行うようにしてください。

余計なことを考えないというのは、ストレス解消にはとても大切です。ただ考えないようにすると逆効果になることもあるので、自分の動作を、1つ1つ頭の中で言葉にして、現実のほうに気持ちを向けるようにするのもおすすめ。朝出勤するときに気持ちが重くなるなら、身支度をするときに、言葉にしてみてください。

「今、右手を伸ばしました。歯ブラシを取りました。歯ブラシにペーストをつけました。口に入れました……」というように頭の中で言葉にします。通勤中も歩きながら、右足、左足、右足、左足……と意識して、足の裏が地面に着く感覚の変化を感じ取ります。すると余計なことを考えなくてすみます。

余計なことを考えずに目の前の現実を乗り切る、そして、また次に目の前に現れてくる現実を乗り切ると、いつの間にか周りの風景も変わってきます。それに、ストレスは悪いことばかりではありません。毎日ジョギングすれば、次第に心肺機能がアップして体力がついてくるように、心もストレスのある状況に適応すれば、抵抗力が高まって、それが大きな成長につながることも。大切なのは、ストレスをなくすことではなく、どう受け止めて対処するかではないでしょうか。

まとめ

  • ・ストレスとは、無理をした結果自分の中に起こる変化のこと。
  • ・ストレス反応には、個人差がある。
  • ・体、心、それぞれに影響するストレスがある。
  • ・対処するには、目の前の現実に気持ちを向けることが大切。

――参考文献『ストレスに負けない生活 ――心・身体・脳のセルフケア』(筑摩書房)熊野宏昭著

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プロフィール

熊野宏昭

くまの・ひろあき/早稲田大学人間科学学術院教授・応用脳科学研究所所長、綾瀬駅前診療所院長、日本マインドフルネス学会副理事長。東京大学心療内科医員、東北大学大学院医学系研究科人間行動学分野助手、東京大学大学院医学系研究科ストレス防御・心身医学(東京大学心療内科)助教授・准教授を経て、2009年4月から現職。

編集/リンククロス イラスト/ちべ 監修/熊野宏昭

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