貧血の女性は、なぜ多い?
対処法を知って、イキイキ美人に!

大人ニキビ、口唇ヘルペス、毛穴ケア、生理痛など、女性に多い身体の不調について、専門医に解決法を教えてもらう「女性のお悩み相談室」。今回は、貧血について。男性より、女性に圧倒的に多いといわれる貧血。身体的・精神的に不調にさせるだけでなく、顔色を悪くしたり、目の下にクマをつくったりと、美容にも大きく影響してきます。
この症状、もしかして貧血? なぜ女性は貧血になりやすいの? 貧血を防ぐにはどうしたらいい? どう対処すべきか、専門医に教えてもらいましょう。

目次

1
貧血って何? 主な症状も。
2
なぜ女性は貧血になりやすいの?
3
貧血の予防・対処法。

貧血で、
身体中が酸素不足に!?

貧血は、血液の赤血球に含まれるヘモグロビンの量が減って、体じゅうが酸素不足の状態になる病気です。ヘモグロビンは、タンパク質と鉄が結合してできたもので、この鉄が体のすみずみまで酸素を運びます。ところが、鉄が不足するとヘモグロビンの生成がスムーズに行われず、体のすみずみまで酸素を運ぶことができなくなってしまいます。

貧血のほとんどのケースは、鉄分が欠乏するために起きる「鉄欠乏性貧血」だといわれています。なお、鉄は血液のほかに肝臓などにも貯蔵されています。体内に鉄が少なくなると、まずこの貯蔵されている鉄が消費され、それでも足りないときに血液中の鉄が減っていくのです。鉄が不足しても、貯蔵分があるうちはすぐに貧血の症状はあらわれないため、貧血になったことに気づかない人も多くいるようです。

朝、なかなか起きられない、肩や首がこる、夏バテする……など、初めは、一見貧血とは関係がなさそうな症状しかないことも。以下が、代表的な貧血の症状です。

・顔色が悪くなり、黄色っぽいくすんだ色になる。
・爪が白くなり、そり返ったり、凸凹になったりする。
・息切れや動悸がする。
・めまいや頭痛がする。
・全身がだるい、疲労がとれない。

女性が貧血に
なりやすいのはなぜ?

若い女性を中心に増えている鉄欠乏性貧血。月経による出血は、貧血に大きく影響しますが、増えている原因はそれだけではありません。偏った食生活や、極端なダイエットなどが背景にあると考えられます。生野菜や果物だけ、特定の食べ物だけといった、極端なダイエットは、鉄欠乏性貧血を起こす原因に。脂肪や糖質が多く、鉄・ビタミン類が不足しがちなファストフードやレトルト食品、外食などが続くことも問題です。

また、月経で出血をしても次の月経までに失われた鉄は補われるようになっていますが、過多月経の人は鉄補充が追いつきません。なかには、子宮が増大して子宮内膜が多くなる子宮筋腫の場合も。血がかたまりになって出るようなら要注意です。

胎児に鉄をとられることで、妊娠したときも貧血が起こりやすくなります。出産後も赤ちゃんを母乳で育てる人は、母乳からも鉄が出ていくので不足がちになります。妊娠・出産の時期にある女性は、きちんと定期検診を受け、貧血にも気を配らなくてはなりません。

重大な病気が、貧血の陰に隠れていることも。鉄欠乏性貧血の他に、骨髄の働きが衰えて起こる「再生不良性貧血」、ビタミンが不足して起こる「巨赤芽球性貧血」、赤血球が過剰に壊されて起こる「溶血性貧血」などもあります。健康診断などでの定期的な血液検査はもちろん、気になる症状があるときは、病院できちんと血液検査を受けることが大切です。

貧血を予防・対処したい!
鉄さえとればいいの?

貧血を改善するには、鉄さえしっかりとればいい、というわけではありません。基本はあくまでも必要な栄養素をバランスよくとることです。特に20~30代の女性は、将来母親になる可能性を考えて、もっと食事に気を配らなければなりません。大切なのは、タンパク質、脂質、糖質、ミネラル、ビタミン類をバランスよく組み合わせた食事。外食は野菜不足になりがちなので、朝食に温野菜をたっぷりとる工夫をしましょう。

妊娠したら、これまで以上に食事に気を配ることも大切。妊娠した女性の1日の鉄の所要量は20mg(通常の成人女性は12mg)、タンパク質の推奨量は70g(通常の成人女性は60g)となります。ビタミンB群、ビタミンC、カルシウムもきちんととる必要があります。食事をしっかりとり、つわりで食が進まないときは、適度に冷たく調理をしたもの、酸味をきかせたものなどで工夫をしましょう。

治療薬では、鉄剤がよく知られていますが、貧血=鉄剤と、自己流で服用するのは危険です。軽い鉄欠乏性貧血の場合は、鉄剤の服用がよい効果を上げますが、鉄が体内に余ってしまう貧血もあるからです。貧血の症状が気になる人は、まずは医師に相談し、貧血の原因や種類をつきとめることが重要です。

まとめ

  • ・貧血のほとんどは、鉄分が欠乏するために起きる鉄欠乏性貧血。
  • ・極端なダイエット、偏った食生活が貧血を引き起こす。
  • ・鉄さえとればいいわけではない。バランスよい食事が大切。
  • ・症状が気になる人は、まずは医師に相談。貧血の原因や種類をつきとめる。

――参考文献『冷え症・貧血・低血圧』(主婦の友社)南雲久美子著

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プロフィール

南雲久美子

なぐも・くみこ/目黒西口クリニック院長。杏林大学医学部卒業後、東京慈恵会医科大学第二内科入局、関東逓信病院(現NTT東日本関東病院)消化器内科研修を経て、北里研究所付属東洋医学総合研究所で東洋医学を学ぶ。1996年には東洋医学と西洋医学を融合して治療を行う目黒西口クリニックを開業。ライフワークは、冷え症、自律神経失調症。

編集/リンククロス イラスト/小西まりえ 監修/南雲久美子(目黒西口クリニック院長)

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