PMSで生理前がつらい!
対処法や治療法を見つけよう。

便秘、大人ニキビ、口唇ヘルペスなど、女性特有の身体の不調について、専門医に解決法を教えてもらう「女性のお悩み相談室」。今回は、PMS(月経前症候群)について。生理(月経)前になると、イライラしたり落ち込んだり、吹き出物やむくみ、胸の張りが気になったり……。そんな人も多いのでは。
毎月やってくる生理前の憂うつ、このままにしておいていいの? 対処法や治療法はどんなのがあるの? PMSの悩みをすっきりさせたい人は、ぜひ読んでみてください。
注:医学的には「生理」でなく、「月経」が正しい名称ですが、ここでは多くの女性たちの呼称にあわせて、「生理」と呼びます。

目次

1
生理前の症状、これってPMS?
2
PMSの症状とどう付き合う?
3
つらいときは悩まず、しっかり治療。

つらい生理前の症状、
これってPMS?

女性の体は、つねに排卵・生理(医学的には月経)によってホルモンバランスが周期的に変化しています。感情を不安定にする女性ホルモン、プロゲステロンが多量に分泌されてから減少する生理前は、ホルモンの大きな変動に誘発されて日常生活に支障をきたすような症状が出がちです。こうした生理期間の前に起きる不調をPMS(月経前症候群)と呼びます。

働く若い女性にPMSが急増しているのは、PMSがストレスや疲労と大いに関係あるためといわれています。就職や転職、人間関係のトラブルなどが誘因となって、症状が悪化するケースもあるようです。

PMSで起こりやすい症状

<体の症状> むくみ、頭痛、肌荒れ、乳房の張り、お腹の張り、めまい、頭痛、肩こり、筋肉痛・関節痛、便秘、吹き出物、だるさ・疲れ、食欲減退など
<心の症状> イライラ、落ち込む、怒りやすい、不眠・過眠、集中力低下、孤独感、不安感、パニック、判断力低下、緊張、性欲・食欲異常、不眠、興味減少など

PMSの症状と
どう付き合えばいい?

PMSは、症状だけでなく、症状があらわれる時期も人それぞれ。生理の2~3日前の人もいれば、2週間前からあらわれる人も。この時期は、あまり無理をせず、のんびり家にいたいものですが、現代女性はそうもいっていられません。PMSの不快な症状は、ストレスや過労が蓄積しているときほど強く出る傾向があるので、まずは無理をしないこと。体を冷やさないようにしながら、ゆっくり過ごす時間を増やし、たっぷり睡眠をとることを心がけましょう。アロマテラピーやハーブティーによるリラックスタイムもおすすめです。

ハードなスポーツは避けたいところですが、ストレッチやヨガなどの軽い運動はおすすめ。ストレッチによって、冷えやむくみによる体のこわばりをやわらげてあげましょう。

PMSでイライラするのは、栄養的な問題も関係しています。イライラしてしまう人にとってほしい栄養素が、ビタミンB6、カルシウム、マグネシウムです。生理前は、以下の食べものを積極的にとるようにしましょう。

それぞれの栄養素を多く含む食べもの

<ビタミンB6> まぐろ、かつお、さば、いわし、レバー、牛乳、さつまいも、バナナ、かぼちゃ
<カルシウム> 牛乳、チーズ、ヨーグルト、豆腐、納豆、桜えび、小松菜、ケール、ひじき
<マグネシウム> ひじき、海苔、大豆、玄米、あさり、納豆、アーモンド、落花生、とうもろこし、バナナ

つらいときは、
一人で悩まず治療を受けよう。

PMSによる不調が日常生活に支障をきたすほど重く、毎月繰り返す場合は、婦人科か女性外来を受診して、検査や治療を受けることをおすすめします。

PMSの治療法に定番のものはありませんが、多くは、それぞれの症状を緩和する対症療法がとられています。例えば、イライラには精神安定剤、憂うつには抗うつ剤、むくみには利尿剤、頭痛や腰痛には鎮痛剤などを処方してもらうことができます。

また、全身に働きかける低用量ピルや漢方を服用することで、症状が改善されることが多いのも事実です。ピルが排卵を抑制してプロゲステロンの増減を抑えることで、安定した心身のバランスを保つことができます。漢方は、ホルモンバランスを整える当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、加味逍遥散(かみしょうようさん)などが使われます。

PMSは、強いストレスを感じると症状が悪化し、まじめで神経質なタイプの人ほど症状が強く出やすい傾向にあります。「このぐらいガマンしなければ」などと思い込まず、つらいときは体を休め、医療の力を借りるようにしましょう。

まとめ

  • ・PMSの主な原因はホルモンバランスの変化だが、ストレスで症状がひどくなることも。
  • ・PMSの症状はさまざま。体にも心にも影響を与える。
  • ・生理前は、なるべくリラックスを。
  • ・症状がつらいときは、婦人科や女性外来へ。
  • ・低用量ピルや漢方薬を使うと、症状が改善される。

――参考文献『恋より美容液よりシンデレラホルモン』(経済界)、『はじめての「女性外来」こころと体の不安をなくそう』(PHPエル新書)いずれも対馬ルリ子著 『みんなの女性外来 生理(月経)のトラブルがつらいときの本』対馬ルリ子総監修

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プロフィール

対馬ルリ子

つしま・るりこ/産婦人科医、医学博士。弘前大学医学部卒業後、東京大学医学部産婦人科学教室助手、都立墨東病院周産期センター産婦人科医長などを経て、2002年にウィミンズ・ウェルネス銀座クリニック(現 対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座)を開院。2003年には「NPO法人 女性医療ネットワーク」を設立。全国450名の女性医師・女性医療者と連携し、女性の生涯にわたる健康のためにさまざまな情報提供、啓発活動を行っている。

編集/リンククロス イラスト/サワヒカリ 監修/対馬ルリ子(対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座院長)

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