生理周期や期間の正常な範囲とは?
正常な経血量の目安も。

便秘、大人ニキビ、口唇ヘルペス、毛穴ケアなど、女性特有の身体の不調について、専門医に解決法を教えてもらう「女性のお悩み相談室」。今回は、生理(月経)について。晩婚化と少子化の現代、女性たちは生涯で500回くらいの生理を経験するといわれています。その分、生理にまつわるトラブルも増えているのだそう。(生理痛の原因と和らげ方はこちら
私の生理周期と期間、これで大丈夫? 経血量は多くない? なんて、気になっている女性も多いのでは。閉経まで、長い付き合いとなる生理について、きちんと知っておきましょう。
注:医学的には「生理」でなく、「月経」が正しい名称ですが、ここでは多くの女性たちの呼称にあわせて、「生理」と呼びます。

目次

1
なぜ生理があるの?
2
生理周期と期間、正常な範囲は?
3
経血量の目安、どのくらいが正常?

生理のしくみ。
なぜ生理があるの?

女性の卵巣の中には、卵子のもと(原始卵胞)がストックされていて、およそ28日に1回、左右どちらかの卵巣から成熟した卵子が1個飛び出します。これが排卵です。排卵した卵子は、卵管に入り子宮めざしてすすみます。排卵後の卵子の寿命は約24時間。この間に精子と卵子が結びつくと受精卵となります。ちなみに精子は女性体内で3日から7日の寿命があります。

受精卵は細胞分裂を繰り返しつつ成長しながら、子宮へ。一方子宮は、受精卵のベッドとなる子宮内膜をふかふかに柔らかくして着床の準備を整えます。受精卵が子宮内膜にもぐりこんで着床すると、妊娠が成立。妊娠が成立しないと厚くなった子宮内膜は用済みとなり、はがれて血液とともに膣から排出されます。これが生理(医学的には月経)です。

体の中にある原始卵胞が尽きたとき、女性は閉経を迎えます。実は、生まれたときに、女性は一生分となる約200万個の原始卵胞を備えていて、その数は歳を取るごとに減り続けています。思春期に入ると脳から指令がくだり、そこから原始細胞を成熟させて卵子をつくりはじめます。毎月の排卵で約300個の原始細胞が用意されるのですが、卵子となるのはわずか1個。つまり、1度の排卵で約300個の原始卵胞が減り続けています。

妊娠にタイムリミットがあるのは、原始細胞の数がすでに決まっていて、減る一方だということと、卵子そのものの老化が関係しているのです。

生理周期と生理期間。
何日くらいが正常なの?

生理開始日から次の生理開始日前日までを生理周期(月経周期)といいます。個人差はありますが、正常範囲は25~38日といわれています。生理周期はちょっとしたストレスや緊張、環境の変化などによって影響を受けやすいので、一時的な変動に神経質になりすぎる必要はありません。

ただし、生理周期が安定せず、3カ月以上生理不順が続いている場合は注意が必要。そのまま放っておかず、基礎体温をつけて、婦人科を受診することをおすすめします。生理不順には、低用量ピルを使って、周期を安定させる方法もあります。

女性の体は、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンの影響を受けながら、毎月一定のリズムで排卵と生理を繰り返しています。生理後から排卵までは、明るい気分、肌しっとりきめ細やか、体調も良いエストロゲンモードに。排卵後は、気分が不安定でイライラ、体がむくむ、動くのが面倒なプロゲステロンモードに。1カ月の間で、体調やメンタル面、肌の調子が目まぐるしく変化します。イライラがひどいなど、症状がつらいときも、我慢せず婦人科を受診するようにしましょう。

生理期間については、3~7日で終わるのが正常範囲といわれています。1~2日で終わってしまう、少量の出血が10日以上続く場合は異常が隠れていることも。生理期間の長さが気になる人も、自己判断はせず、すぐに婦人科を受診することが大切です。

経血量の目安。
どのくらいの量なら正常?

経血量にも個人差があり1回の生理で20~140gくらいと考えられています。多すぎる場合を「過多月経」、少なすぎる場合を「過少月経」といいます。目安としては、多い日でもレギュラーナプキンを2時間おきに交換すればOKという程度なら、正常と考えていいでしょう。また、自覚はなくても、健診で「貧血」を指摘された場合、原因が過多月経によることも少なくはないので、婦人科受診をおすすめします。

普通のナプキンが1時間もたない、レバーのような血の塊がたくさん出る、以前より経血量が増えた、といった場合は、子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮内膜増殖症などの病気が隠れていることも。逆に、経血量が減ってナプキンがいらないほど少ない場合は、卵巣機能不全の可能性が。

ストレスや不規則な生活が続いて女性ホルモンが影響を受けると、経血量が変化することがあります。35歳以上で閉経に向かって次第に経血量が減ってきている場合は問題ありません。急激な経血量の変化があったときは、基礎体温を1ヶ月くらいつけ、必ず婦人科を受診してください。

まとめ

  • ・妊娠準備のために子宮内膜が厚くなり、不要になってはがれると、生理になる。
  • ・生理周期は25~38日、生理期間は3~7日が正常範囲。
  • ・多い日、レギュラーナプキン2時間おき交換でOKなら、経血量は問題ない。
  • ・気になる症状や生理不順が続くときは、必ず婦人科を受診する。

――参考文献『恋より美容液よりシンデレラホルモン』(経済界)、『はじめての「女性外来」こころと体の不安をなくそう』(PHPエル新書)いずれも対馬ルリ子著 『みんなの女性外来 生理(月経)のトラブルがつらいときの本』対馬ルリ子総監修

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プロフィール

対馬ルリ子

つしま・るりこ/産婦人科医、医学博士。弘前大学医学部卒業後、東京大学医学部産婦人科学教室助手、都立墨東病院周産期センター産婦人科医長などを経て、2002年にウィミンズ・ウェルネス銀座クリニック(現 対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座)を開院。2003年には「NPO法人 女性医療ネットワーク」を設立。全国450名の女性医師・女性医療者と連携し、女性の生涯にわたる健康のためにさまざまな情報提供、啓発活動を行っている。

編集/リンククロス イラスト/サワヒカリ 監修/対馬ルリ子(対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座院長)

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