和らげる方法を知って
つらい生理痛から解放されたい!

女性特有の身体の不調について、専門医に解決法を教えてもらう「女性のお悩み相談室」。前編では、生理痛の原因と、ガマンしてはいけない痛みについて解説しました。後編は、生理痛を和らげる改善方法について。薬、生活習慣、生理痛を和らげるツボもご紹介。婦人科に行くと、どんな診察や検査をされるのか不安……という方も、ぜひご一読を。
更年期まで長い付き合いとなる、生理と生理痛。痛みを和らげ、ストレスを溜めずに上手に付き合う方法、ぜひ知ってください。

目次

1
鎮痛薬だけじゃない、生理痛の薬。
2
生活習慣で改善。和らげるツボも。
3
婦人科での受診、どんな流れになる?

鎮痛薬だけじゃない。
低用量ピルや漢方薬も。

子宮の過剰な収縮によることが多い、若い人の生理痛(正しくは月経痛)。その場合、医師は、痛みのもととなるプロスタグランジンの産生を抑える鎮痛薬を処方します。市販薬も、生理痛専用の鎮痛薬には、この作用が含まれています。痛みが出る2~3時間くらい前に飲むのが効果的です。

抗プロスタグランジン剤で効果がない場合は、低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP製剤)が使われます。保険適用が認められるLEP製剤には、卵胞ホルモンと黄体ホルモンが含まれています。排卵を休ませることや、子宮内膜が厚くなるのを抑えて月経の量を減少させることで、月経に伴う痛みやその他の症状を改善します。

経口避妊薬のピル(低用量ピル)もLEP製剤と同様の成分のホルモン剤ですが、避妊を目的とした薬剤なので、保険適用は認められていません。LEP製剤も低用量ピルも月経困難症の大きな原因である子宮内膜症を予防し、進行を抑えることが知られています。

これらの他に、漢方薬という選択肢も。西洋医学の薬のように即効性はないですが、痛み以外の症状を改善する効果が期待できます。ただし、市販の漢方薬を自己判断で飲むことはおすすめしません。専門知識のある医師に処方してもらいましょう。

生活習慣で、生理痛を改善。
和らげる2つのツボも。

三陰交(さんいんこう)

三陰交(さんいんこう)

内くるぶしから指4本分上。ツボに親指をあて、残り4本の指ですねをつかみ、親指を押し込むように刺激する。

気海(きかい)

気海(きかい)

へそから2cm下。両手を重ねてツボにあて、ゆっくり押しもみしたり、回したりしてマッサージ。

子宮・卵巣に異常のない生理痛の多くは骨盤内のうっ血(血液の流れが滞ること)によるもの。運動不足や冷え、締めつけすぎの下着、喫煙などでうっ血して全身の血行が悪くなり、頭痛や肩こり、肌荒れなどを伴うことも。

なかでも多いのが冷えによるうっ血です。戸外と室内の極端な温度差から、自律神経がオーバーヒートしてしまうのも冷えの一因ですが、やせすぎや偏った食生活も大きな原因に。女性ホルモンはコレステロールを材料に生成されるので、脂質も必要です。やせすぎは生理不順も招きやすくなります。

運動の種類はなんでもよく、自分の体力に合わせて、楽しんで続けられるのが一番。全身を使って運動すると、血行がよくなり、気分は爽快、ホルモンのバランスもよくなります。下腹部や腰をあたためるのも生理痛を緩和します。

上のイラストで、生理のトラブルを改善する2つのツボをご紹介。ここを押したときのシグナルが中枢神経に伝えられ、自律神経の働きをよくして血行を改善し、ホルモンバランスをよくするといわれています。イラストを目安に、「イタ気持ちいい」くらいの強さで押してみましょう。押すときは息を吐き、ゆるめるときは息を吸います。

婦人科での受診、
内診はリラックスが大切。

生理痛がひどいとき、気になる症状があるときは、婦人科の受診を。診察は問診から行われます。問診で聞かれる内容はおもに、症状、病歴、生理の状態、妊娠歴、性経験の有無などです。特に大切なのが生理に関する情報。基礎体温表をつけて持参するのが一番ですが、初診の際は過去3か月間くらいの生理が始まった日をメモしておくだけでもよいでしょう。症状については、できるだけ具体的に話します。

婦人科というと、内診にためらいを感じる人は多いかもしれません。内診とは、医師が腟に指や器具を挿入して、腟、子宮、卵巣、卵管の状態を診察すること。患者は、内診台に上がって足を開き、診察を受けます。初めてだと抵抗を感じるかもしれませんが、大切な診察なので、しり込みせずに受けてほしいものです。

内診を受けるコツは、とにかくリラックスすること。体の緊張感をとるために、鼻から吸って口からゆっくり吐くような深呼吸をすると効果的です。次に超音波検査など、必要に応じて、さまざまな検査がプラスされます。

初経(初潮)から更年期まで、女性の体と心にはさまざまなことが起こります。ちょっとした体の心配事を相談できる婦人科のかかりつけ医がいれば、頼もしい味方になってくれるはずです。

――参考文献『月経痛と月経困難症』(主婦の友社)安達知子著

生理痛の原因と
我慢してはいけない痛み

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プロフィール

安達知子

あだち・ともこ/東京女子医科大学卒業後、同大学産婦人科入局、米国ジョンズ・ホプキンス大学研究員。帰国後、東京女子医科大学産婦人科講師を経て、1995年助教授。2004年4月より、総合母子保健センター愛育病院 産婦人科部長。副院長を経て、2017年12月より、総合母子保健センター愛育病院 院長。さらに、日本産科婦人科学会代議員、日本産婦人科医会常務理事、厚生労働省、文部科学省、内閣府などの審議会や各種委員会の委員なども務める。今回参考にした『月経痛と月経困難症』をはじめ、著書も多数。

編集/リンククロス イラスト/サワヒカリ 監修/安達知子(総合母子保健センター愛育病院 院長)

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