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ウィッグ、スキンケア、体のこと…… 治療中の女性のビューティQ&A

support : おっぱいと向き合う

DATE : 2019.10.10

ウィッグ、スキンケア、体のこと…… 治療中の女性のビューティQ&A

本記事は、「がんであってもなくても、自分らしく生きる」をコンセプトとした、マギーズ東京が発行する情報誌『Hug』からの転載記事となります。

治療中、脱毛や肌の乾燥、浮腫みなどで悩む女性は少なくありません。もちろん体調が優先で、無理に頑張る必要はないけれど、日頃のちょっとしたケアで改善できることもあるのです。がん経験者でビューティライフアドバイザーのさとう桜子さんに、女性の美容に関するお悩みや疑問に答えてもらいました。

※紹介するケア方法やアイテムは、個人の経験談や感想によるものです。がんの種類や治療法により、後遺症のあらわれる症状、副作用はさまざまです。担当の医師や看護師に相談の上ご使用ください。また化粧品等の使用の際は必ず使用上の注意を読み、トラブルが生じた場合はすぐに使用を中止し、医師に相談してください。

経験者104人に聞きました
Q 治療中、見た目や美容のことで 気になったことは何ですか?(複数回答)


やはり多いのは、治療による脱毛や、浮腫み、お肌の荒れなど。女性の気になる3大お悩みの対処法を知って、今日からのケアに活かしてみましょう。

PROFILE

教えてくれるのはこの人
セレナイト ビューティライフアドバイザー/ソシオエステティシャン
さとう桜子さん

サロン運営、イベント活動、雑誌や企業サイトなどのコラム執筆、がんと美容についての研修・講演活動なども行う。
「無理せず、続けられるケアで大丈夫」
「私が経験したからこそ得たケア方法などを紹介します。今までどおりで良いことや、ほんの一手間でできることがほとんどなので、ぜひ参考にしてみてください」




ウィッグだけでなく地肌もケアを


ウィッグ着用期間中に起こる頭皮のトラブル、ウィッグのケアに関するお悩みについて聞いてみました。

Q ウィッグはどれくらいの頻度で洗えばいいの?


A 1週間に1度がおすすめ


まず、購入店で洗い方の確認を。ぬるま湯にシャンプーを溶かし、押し洗いして十分にすすぎます。人工毛は自然乾燥、人毛はドライヤーでしっかり乾かします。

毎日のケアは、消臭剤で 消臭&殺菌を

定期的に購入店で洗浄してもらうのが理想ですが、消臭スプレーを活用し、清潔さを保って。

インナーキャップもあると◯

脱毛した頭にかぶり、頭皮を保護します。夏場は、綿素材の古いTシャツを15cm四方にカットした布を保冷剤と一緒に持ち歩き、入れ替えると爽快!

Q 頭皮にふきでものができてかゆいです。洗わない方がいい?


A いいえ、シャンプーで治ることがあります



ホットタオルで拭くだけ、という人も多いですが、頭皮に付いた汗やホコリ、ウィッグの汚れはトラブルの原因に。ボディーソープはNG。シャンプーで洗いましょう。

頭皮のケア方法

1.まずはシャワーでたっぷりと洗い流す

2.いつもと同じシャンプーで優しく頭皮を洗う

3.ドライヤーを使ってしっかり頭皮を乾かす

洗い流さなくていいシャンプーが便利

今日は疲れた……というときは、防災グッズなどで売られている洗い流さないシャンプーを活用。シャンプー後、ホットタオルで優しく拭きましょう。  

ウィッグの種類と特徴


【人毛】
特徴:見た目や手触りが自然で、よりフィット感がある。カラーリングやパーマで好みの髪形にすることも可能。
デメリット:ダメージを受けると元に戻らず、手入れに手間がかかる。高価なものが多く、数十万円するものもある。

【人工毛】
特徴:化学繊維でできていて、手入れが簡単。水にぬれても乾きやすい。強度があり値段も安く、スタイルも豊富。
デメリット:テカりで不自然に見えることも。カラーリングやパーマはNG。洗った後、ドライヤーで乾かすことができない。

【混合毛】
特徴:人毛と人工毛を混合したもの。手入れが簡単で、色つやや感触が自然。
デメリット:カットはOKだが、人工毛が入っているため、色や形は大きく変えられない。


経験者のおすすめウィッグ

■2つのウィッグを使い分け

リネアストリアのウィッグは安価でも自然な見た目、ファッション性がお気に入り。アクアドールは付け心地が柔らかで気軽に付けられる。(mifuさん)

■無料のメンテナンスや地毛カットを活用

レディースアデランスの医療用は価格は高いが、購入後1年間メンテナンスや地毛カット代が無料。体調不良時は自宅訪問もしてくれる。(めーさん)

いつもどおりのスキンケアを



今までと同じアイテムでトラブルを防ぐことはできます。ポイントは 保湿と日焼け対策。無理せず、できることから始めましょう。

Q 治療中は洗顔料や化粧水は使わない方がいい?


A いいえ。いつもどおりのケアを心がけてください


汚れや汗はくすみや吹き出物の原因になります。これまでの洗顔料、化粧水でOK。洗顔後はすぐに保湿。体力があれば、メイクをしていなくても毎晩クレンジングを。

Point

1.こすり過ぎないように

2.拭き取るタイプ避けて

3.ポイントメイクリムーバーが便利

しっかり泡立て指が肌に触れないよう洗顔するのがポイント。拭き取りタイプは敏感な肌を刺激するので避けた方がベター。疲れた日は便利アイテムの活用を。

Q 病院にいるときは、日焼け止めを塗らなくてもいい?


A いいえ。室内でも日焼け対策が必要な場合も



1日中室内にいるから……と安心してはダメ。窓ガラス越しに紫外線を浴びています。特にベッドが窓際のときは要注意。抗がん剤の影響でシミになりやすくなっているので、日焼け止めが有効。治療法により医師に相談を。

Point

1.外出時は日傘が活躍

2.お肌が敏感なときは「子ども用」を

3.目安は「SPF15・PA+」

紫外線は冬でも降り注いでいます。1年を通して対策を。また日焼け止めを塗ったら、しっかりクレンジングすることも忘れないで。


Q 今までより乾燥が気になるように。どうしたらいい?


A できるだけ保湿を心がけて


化粧水は重ねづけも効果的。乳液は手のひら全体で軽く押さえてつけます。手足、背中もこまめにクリームを塗ると○。体力がないときはポイントメイクリムーバー、クレンジング、化粧水が1つになったアイテムが便利。

Qくすみが気になるのでたくさんコンシーラーを使ってもいい?


A いいですが、しっかりクレンジングも忘れずに


くすみやシミなど気になる部分をカバーする便利アイテムですが、しっかり洗い落とさないとかえって肌トラブルを引き起こします。肌質や用途にあったものを選び、少しずつ、たたくように付けると自然な仕上がりに。

経験者のおすすめスキンケア

■いつもと同じ3点セット

専用品は使わずHABAの薬用ホワイトレディ(美容液)、Gローション(化粧水)、スクワラン(美容オイル)にUVケアなどをプラス。(三島律子さん)

■とにかく低刺激のものをチョイス

肌荒れなど副作用はあまり出なかったのですが、なるべく化粧水、保湿を心がけていました。使用したのは無印良品の敏感肌用シリーズ。(AKIさん)

■効果が高い、スグレモノ日焼け止め

アクセーヌのスーパーサンシールド ブライトヴェールは崩れにくく肌の透明感もUP。敏感肌にはラ ロシュ ポゼの日焼け止めスプレーが◎(山崎多賀子さん)


ゆったりとした服装で過ごして


無理せずマッサージを続けることが大切。体を締め付けない服装で、適切に処置をしましょう。

Q浮腫みを早く楽にしたい! どうしたらいい?


A 病院で教えてもらったマッサージを続けて


症状に合わせて医師に相談し、適切なマッサージを指導のもと行いましょう。むくんでいる部分の手足の「くび」を締め付けないようにしておくことも大事。

冷えは大敵。4つの“くび”を温めよう

手首、足首、首、くびれの4カ所が温めるポイント。内臓の冷えを抑え、体温を保つ効果があります。腹巻きやストール、レッグウォーマーを活用してみて。

Q 手術後や治療中の服装で気をつけることは?


A ゆったりとした洋服、下着を身につけて



体の負担を減らし、傷に当たる痛みを防ぐため、体を締め付けない服を選びましょう。綿素材の前開きのワンピース、ウエストのひもが調整できる巻きスカートなどが便利。紐ショーツやトランクスも試してみて。下着は「Tパンツ」と呼ばれる可愛いT字帯もおすすめ。


他にもある!みんなのお悩みQ&A


経験者に聞いたアンケートの中で、多かった悩みをピックアップ。自分のペースで、キレイを作るコツは? 疑問に答えます。

Q まつ毛の脱毛、どうしたらいい?


A 自然な印象になるつけまつ毛があります。


根元が透明なつけまつ毛を使うと自然に仕上がります。市販品はそのまま使わず、半分か三等分にカットして幅を調整。縦方向に斜めにハサミを入れてすくと、より自然に。

Q 少し体を動かしたい…おすすめはある?


A がんサバイバーヨガがおすすめ


がん経験者向けのヨガクラス。落ちた体力を回復させる効果だけでなく、気分転換にもなり、心も体もリフレッシュ。その人に合わせた指導をしてくれるので、安心して行える。

Q 爪がボロボロに…どんなケアが必要?


A ハンドクリームで保湿し、マッサージして血行促進


低刺激、無香料のハンドクリームを爪のつけ根になじませ、親指と人さし指で全体をマッサージ。変色には、塗ってはがせるベースコーやネイルカラーでカバーすることも可能。

もっと詳しくビューティについて知りたい人は、さとう桜子さんの著書、『がん治療中の女性のためのLIFE & Beauty』(主婦の友社)をチェックしてみてくださいね。
Text:Naoko Utsumiya Illustration:Moe Itaba Composition:Naomi Oguriyama

PROFILE

イラストレーター itaba moe

おしゃれで可愛いイラストが若い女性を中心に人気。有名女性誌でも幅広く活躍中。
HP:http://itabamoe.wix.com/itabaillustration
Instagram:@itabamoe

PROFILE

マギーズ東京『Hug』

記事の転載元である『Hug』は、「がんであってもなくても、自分らしく生きる」をコンセプトとした、マギーズ東京が発行する情報誌です。マギーズ東京は、居心地のいい空間に、友人のように気軽に話せる医療的知識のあるスタッフがいて、がんに関わる人たちが生きる力を取り戻せる場を提供しています。
詳しくはこちらの記事をお読みください。
https://linkx.life/pink/support/3004/

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