17人目:貯金が全然ないけど
がんになったら、私どうなる?

リンククロスが信頼するファイナンシャルプランナー・黒田尚子さんによる、女性の悩みをズバッと解決していく本連載。黒田さんの助手猫“ゼニちゃん”が、毎回悩みを抱えた人を探してきます。さてさて今回の相談者は、お酒大好きタバコも大好きな、30歳のインテリアデザイナー。毎日、友人や会社の同僚・後輩らと飲み歩いているから、もちろん貯金なんてなし。でも最近、がんになったら貯金がないとまずいよ、なんて噂を耳にして……。

【今回のお悩み相談者】

【お悩み内容】

【黒田さんのズバッと回答】

そうですねー。気になりますよね。仮に、がんに罹患した場合とそうでなかった場合では、実際、お金がどれくらい変わってくるかはケースバイケース。

ただ、以前女性がかかりやすい乳がんの事例で試算してみた結果、会社員A子さん(45歳・独身、年収400万円・預金1,000万円)の75歳時点の貯蓄残高は、乳がんに罹患しなかった場合が約2,830万円。

それに対して、乳がんに罹患した場合が約570万円。30年間で5倍近くもの差がついてしまいました。

事例では、がん治療費に加えて、罹患後に収入が2割減少するという設定にしたのですが、毎月のお給料が減ってしまうと、将来の退職金や年金も減ってしまうので、老後に大きな差がついちゃうんです。

みんな、目先の医療費が増えることやお給料が減ることばかり気にして、これに意外と気づかない人が多いんです。

逆に言うと、がんになっても、頑張って早く仕事に復帰して、収入を減らさないようにできるなら、必要以上にアレコレ心配しなくてもいいでしょう。今は、がんの治療と仕事を両立している患者さんもたくさんいますから。もちろん身体が第一、無理が禁物なのは言うまでもありませんが。

私も乳がんの手術で約2週間入院していましたが、病室で原稿を書いてました! 三食昼寝付きで、家事や育児はしなくても良いし、好きなだけ眠れるし。お酒も飲まないので、以前より健康状態は良くなったかも。
それに、がんが2人に1人といっても、これは、あくまでも一生のうちに罹患する確率です。まだ30歳の愛さんが、がんに罹患する確率は、相対的には低いでしょう。

ただーし!愛さん。ヤバいですよ。あなたの場合。いろんな意味で(苦笑)。まず、お酒好きでヘビースモーカーだったら、がん以外の病気になる可能性もありますよね。それで、何かの病気やケガで入院することになったらどうします?

入院ともなれば、パジャマや日用雑貨など、いろいろお金がかかるんです。愛さん、シングルでひとり暮らしですよね?

入院して身の回りの世話を無条件でしてくれる人がいなかったら、お金を払って代行してもらわなくちゃいけないし、入院費用を踏み倒されないよう、病院では“身元保証人”を求めてきます。

保証人になってくれる人がいなかったら、事前に保証金を多めに支払うことで入院できるケースもありますが……いずれにせよ、先立つものはお金です。

愛さんの場合、生活習慣を改善させつつ、まずは、50万円を目標にイザというときのための貯金に励んでください!

・がんに罹患した場合、しなかった場合の貯蓄残高は30年間で5倍の開き
・がんに罹患しても、早く仕事に復帰できれば家計収支にそれほど影響は出ない
・まずは生活習慣の改善&50万円を目標に、イザという場合に備えて貯金に励む

次回は、
カードローンから抜け出せない
女子の悩みを解決!

  • なるほど 0

  • おもしろい 0

  • やってみたい 0

この記事が気に入ったらシェア!

  • Facebook
  • Twitter
  • LINEで送る

プロフィール


黒田尚子

くろだ・なおこ/1969年生まれ千葉県在住。1998年より独立系FPとして活動。現在は、各種セミナーや講演、新聞・書籍・雑誌・Webサイト上での執筆、個人相談を中心に幅広く行う。2009年12月の乳がん告知を受け、2011年3月に乳がん体験者コーディネーター資格を取得。がんをはじめ病気に対する経済的備えの重要性を訴える活動も行っている。『親の介護は9割逃げよ ~「親の老後」の悩みを解決する50代からのお金のはなし~』(小学館文庫プレジデントセレクト)が好評発売中!
http://www.naoko-kuroda.com

+ 黒田尚子の記事一覧

監修・文/黒田尚子 漫画/鈴木ポガ子 編集/井上峻

この記事を読んだ
あなたにおすすめ!

フォローする

  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • メールマガジン