がんのことみんな知ってる?

第36話 第4の治療・免疫療法!

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よく耳にする「がん」という病気のこと、あなたはどれくらい知っていますか? 備えあれば憂いなし、まずはがんについて知るところから始めましょう。健康のことが気になるりんちゃん家族と共に、楽しく解説します! いよいよがんの治療法も大詰め。今回は、今まで紹介した手術・放射線治療・化学療法に続く、第4の治療として注目を集める「免疫療法」について。新しい可能性だからこそ、いろいろと落とし穴はあるようで……。

注目を集める、新しい治療法。

近年、手術・放射線治療・化学療法の3本柱に次ぐ、第4の治療法として注目を集めているものに「免疫療法」があります。ヒトを含む生物の免疫には、もともと体にとっての異物を攻撃する働きがありますが、その働きをさまざまな形で援助してやることで、がんを退治しようという戦略です。

たとえば、患者さん自身の免疫細胞を体から取り出し、がん組織や薬剤によって刺激を与え、攻撃力を高めた上で体内に戻すといった方法があります。よく用いられる免疫細胞は、がん細胞を直接攻撃する「Tリンパ球」のほか、Tリンパ球にがんを攻撃する指示を与える司令塔役の「樹状細胞」などです。

ただ、ほとんどが保険診療との併用ができない「自由診療」のため、施設によりますが1回30〜150万と高額になることが多いのです。また厳密な臨床試験が行いにくいため、データが乏しく、批判的な意見も少なくありません。

免疫療法の中でも、ここ数年は「がんワクチン療法」が話題です。がん細胞は免疫からみて異物と認識されにくいので、がん細胞特有の“目印”となる物質(がん抗原ペプチド)を「ワクチン」として摂取することで、リンパ球ががん細胞を認識しやすくするのです。現在、国内外で科学的臨床試験が進み、徐々に有効性が確かめられています。

いずれにしても、現状の免疫療法では、大幅な延命やがんの完治が得られるわけではありませんから、十分な注意が必要です。きちんと考えて治療法を選択してください。

——参考文献『がんのひみつ 最新版』中川恵一著(朝日出版社)

プロフィール

中川恵一

なかがわ・けいいち/1960(昭和35)年東京生まれ。東京大学医学部附属病院放射線科准教授。東京大学医学部医学科卒業後、スイス、ポール・シェラー・インスティチュートに客員研究員として留学とした経験をもつ。著書に『がんのひみつ』『がんの練習帳』など、がんにまつわるもの多数。

鈴木ポガ子

すずき・ぽがこ/アスキー・メディアワークス第1回デジタルMANGA新人賞デジタルコミックエッセイ部門で部門賞を受賞し、2013年より漫画家として活動。リンククロスでの連載のほか、ぬか漬けマンガ『ぬかロイド花子』が電子書籍として発売中。最新情報はこちら@pogako

漫画/鈴木ポガ子 編集・文/井上峻 監修/中川恵一

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