がんに関わる人を支える場

親子ほど年の離れた2人が
実現させた「マギーズ東京」とは?

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がんは約2人に1人がなる病気と言われています。リンククロスでも、漫画を通じ、がんについての知識や見聞を広めてもらおうと、連載記事を定期的に発信しています。もはや他人事ではない病気、がん。もし自分が当事者になった時、あなたは誰に相談しますか? 親族のほかに考えられるのが、病院だと思いますが、まずどの病院に行くべきか、仕事はどうすればいいか、お金はどれくらいかかるか、おそらく悩みはつきません……。そんな、がんになった人や、大切な人ががんになった人のために、真摯にサポートをしてくれる支援施設が2016年にオープンしました。病気の治療ではなく心のケアをしてくれる「マギーズ東京」。共同代表の2人にお話を伺いました。

マギーズ東京とは?

2016年10月設立。イギリス発祥のマギーズセンターのコンセプトに基づいたサービスや建築水準をクリアした施設。がんになった人や家族、友人など、がんに影響を受けるすべての人が、予約なしに気軽に訪れることができ、医療の知識のある看護師や心理士にさまざまな相談を無料で行える場所です。平日の午前10時から午後4時まで開館。土日祝日はイベント時のみオープンしています。

マギーズ東京
住所:東京都江東区豊洲6-4-18
電話:03-3520-9913
URL:http://maggiestokyo.org/

プロフィール

秋山正子

あきやま・まさこ/マギーズ東京・共同代表、理事兼センター長。看護大卒業後、臨床や看護教育に携わる。姉のがん闘病経験を機に、訪問看護師としての活動を始める。2008年に参加した国際がん看護セミナーで、イギリスのマギーズセンター長に出会い、その後、仲間を募ってイギリス国内のマギーズセンターを見学。マギーズセンターをモデルにした「暮らしの保健室」を立ち上げるなど、日本にもマギーズセンターをと運動を続けていく中、2014年に鈴木美穂さんと運命的な出会を果たす。

鈴木美穂

すずき・みほ/マギーズ東京・共同代表、理事。日本テレビ報道局社会部記者・キャスター。2008年、24歳で自身が乳がんとなり闘病を続けたのち、若年性がん患者団体「STAND UP!!」副代表や、闘病中でも安心して参加できるヨガなどのクラスを提供する「Cue!」の代表など、本職の傍らさまざま活動に邁進する。そして2014年、ウィーンでマギーズセンターに出会ったことを機に、日本でのマギーズセンター設立に向け動き出し、秋山さんと出会う。

「マギーズ東京」の誕生には
2人の強い思いと行動力があった。

鈴木:私がマギーズセンターと出会ったのは、闘病を乗り越え、自分と同じ境遇の人たちのためにさまざまな活動をしていた2014年のことです。ウィーンで行われた患者会の国際交流会議IEEPO(International Experience Exchange for Patient Organization)に招かれた時に、マギーズセンターのことを知ったんです。マギーズセンターは英国で1990年代から展開している、がん患者のための施設。がん患者や家族、友人たちが気軽に立ち寄れ、快適な時間を過ごしながら、さまざまな相談・サポートを受けることができます。「自分の闘病時もこんな場所が欲しかった」と心打たれて、すぐ日本に戻ってマギーズセンターについて調べました。もしかしたら日本にあるかもしれないと思ったのですが、日本にはまだマギーズセンターはありませんでした。そんな時に、日本にもマギーズセンターを建てたいと試行錯誤されていた秋山さんのことを知ったんです。そして、すぐにアポを取って会いに行きました。それが2人の出会いです。

秋山:私は2008年に参加した国際がん看護セミナーでマギーズセンターのことを知り、感銘を受けました。ご存知かもしれませんが、日本では約2人に1人が、がんになると言われています。病院にも患者さんがあふれていて、先生とも薬や進行具合のことぐらいしか会話する時間はありません。もっと、生活の困りごとや病気についての悩みを気軽に相談できたらいいのにと、それまでずっと胸を痛めていたんです。マギーズセンターを知った後は、イギリスのマギーズセンターに見学に行ったり、CEOのローラさんを招聘したり、さまざまな活動を通して、少しずつ仲間を増やしてきました。そんな中で鈴木さんに出会ったんです。私の周りの多くは医療関係者でしたが、彼女の周りには医療とは別の分野の人たちが多くいて、2人が力を合わせれば夢の実現が早まると思い、一緒に進んでいくことを決めました。

鈴木:実は秋山さんに会ったその日に、私から一緒にやりましょうと言いました。秋山さんの想いが、私の想いとすごく合致して。親と子くらい年齢の離れている私を受け入れてくれた、秋山さんの度量の大きさは本当にすごいと思います。他の方に聞くと、秋山さんも私と同じ「思い立ったらすぐ行動」するタイプで、お互い感じるものがあったんでしょうね(笑)。しかも秋山さんとお会いした時には、この豊洲の土地が空いていると不動産会社に勤める友人に教えてもらっていて、場所だけは確保していたんです(笑)。とりあえず進むしかないとなり、クラウドファンディング(https://readyfor.jp/projects/maggiestokyo)をはじめ、それが大きな成功を収め、2016年の設立にたどり着きました。

医師には相談できないことも、ここでなら。
多くの人に知ってもらうことが大切。

秋山:まだ3カ月(取材時)しか経っていませんが、多くの方が相談に来られています。病気のこと、お金のこと、仕事のこと、家族のこと、生活のこと……。がんという病気が一人一人違うように、相談内容も人それぞれです。例えば、ある女性の話をすると、闘病中にずっと支えてくれた彼がいたんですが、闘病後、彼のご両親に反対されて別れてしまった。でもせっかく治ったから生きていきたいけど、失恋の辛さを医師には相談できないので来ました……というように本当に人それぞれです。

鈴木:ここができるまでは、がん患者の方が何でも相談できる受け皿のような場所はなかったと思います。ほかの分野に視野を広げると、就職のことやお金のことなど、色々と相談できる場所はあるのに。私も、今までは個別に人の相談を受けていたんですけど、今ではマギーズ東京のことを教えてあげるようにしています。

秋山:今後はグループで何かに取り組むことも始めたいと思っています。例えば、緊張を和らげてあげるリラクゼーションついてのプログラムなど。あとは病院の外来がすごく混み合っていて、病院側も困っていると思うんです。なので、家と病院の架け橋になるような活動もしていければと考えています。それをするにはヒューマンサポートと呼ばれる、中の人たちの育成もしていかなくてはいけない。マギーズ東京のような取り組みをしたいと言う方への指導など、そういったことにも力を注いで行こうと思っています。

鈴木:そうしたソフトな部分を秋山さんにやってもらいながら、私はもっとマギーズ東京の仕組み作りを強固にしていきたいと思っています。今は2020年までのパイロット期間中なので、きちんと続けていくためにも、いずれはイギリスと同レベルのものを建てる必要もあります。もちろん運営していくことがいちばん大事ですが、それに加えてマギーズ東京をもっとより多くの人に知ってもらわなくてはいけません。必要な人に届くようにするには、つまり、がんになったら=マギーズ東京くらいの認知が必要だと思うんです。だから、今がんじゃない人にも知ってもらう活動もどんどんしていきたいです。私もそうでしたが、なってからイチからがんについて調べるのはすごく大変なこと。マギーズ東京という存在があるから安心、そう感じてもらえるようなセンターに育てていきたいですね。

写真/黒坂明美 編集・文/井上峻

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